刺激的な1日
気温がとおに30度を超えた台湾。
もう季節はしっかり夏。
スーパーでもマンゴー・スターフルーツ・パッションフルーツ・パパイア
なんていう南国らしいフルーツを目にするようになった。
友人と『マンゴー』を購入して、部屋に戻って食べてみることに、、、
手のひらよりも大きい『マンゴー』。
「まだ時期早いかな、、、」なんて言いながら食べてみると、、、
「甘い〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
外側は切り分けて、中心にある種の周りはかじりつくスタイル!!!
スーパーで購入したこの『マンゴー』なんと、69元(=240円)
日本では高級品の『マンゴー』が、台湾ではお手頃価格で手に入る。
こんなに贅沢なこと、『台湾でしかできない!!!!』
すっかり夏を感じるこの気温でも、体育の授業は気にせず外。
大きな大きな太陽の下、2時間ずっとバスケ、、、、
5月でこの気温。
夏が来ることを考えたら恐怖さえ感じる。
きっと気温がこんなに暑かったからか、
いつも7人グループで行動しているうちの女子5人全員が授業に来なかった。
そのため、今日の体育の授業は私とグループの唯一の男子2人だけだった。
授業の最後に『レイアップシュート』のテストをした後、
友人(男)と手洗いに行ったその帰り道に、自動販売機で飲料を購入していた時のこと。
「ハナ、、、」
「ん?どうした?」
「僕、男の人が好きなんだよね、、、」
突然のカミングアウトになんて返事を返すのが正しいのかわからず戸惑った。
『ジェンダー』に関することだけに、相手を傷つけないように考え咄嗟に出た答えは、
「どうして私に教えてくれたの???」と聞くと、
友人は「ハナにも言っておこうと思って」と一言。
私以外の台湾人5人はもうすでに知っていたらしいが、日本人である私に対しては、
驚かせないでおこうと気を遣って言わないでいてくれていたらしい。
きっと彼自身たくさん悩んだ上で勇気を出してカミングアウトしてくれたのだろう。
初めて会った時から、彼は自然と女の子の輪の中にいた。
当初は、「もしかしたら、、、」なんて思っていたけれど、
毎日一緒にいると大勢の女子の中に彼1人だけいることなんて気にしなくなる。
そんな状況の今、カミングアウトしてくれたからこそ余計に驚いてしまった。
台湾はアジアで唯一同性婚が認められている国だ。
そのため、『ジェンダー』に関して寛容なのだとばかり思っていた。
しかし、彼と話をしていると、案外そうでもないことを知った。
「両親は知っているの?」と私が聞くと、
彼は、「知っているけど、あまり受け入れたくないみたいだから今は話さないようにしている、台湾ではまだ否定的な意見も多いから」と教えてくれた。
そのことを話す彼は、私の知っているいつもの元気な姿ではなく、誰にも言えない自分だけの重い何かを抱えて見えた。
それから私は彼に対してたくさん質問をして、彼は全部の質問に答えてくれた。
そして最後に、私に対して、
「気にする?」と心配そうな表情でそう聞いてくる彼に
「気にしないよ」とだけ答えた。
彼が人と違っても、私からすると大切な友達だということに変わりはない。
まさかこんなに急に『ジェンダー』についてしっかり向き合う時が来るなんて
考えてもいなかったけれど、今日で彼との距離が少し縮まったような気がした。
いろんなことを考えることができた、刺激的な1日だった。